地元の郵便局にぶーぶー言われながらも、ようやく週末に、荷物を受け取りに駅前まで車で行きました。
不在表を渡すと、窓口の職員が、いったん反対方向へ、そして台車を押しながら集積所へ
台車?
小さな、荷物が点々とあるその下に大きな葛籠が、ででーんとですね。
そんなとき頭をよぎるのは、幼い頃に聞いた昔話。そう
「舌切り雀」
雀のもてなしを受けたおじいさんが、帰り際に挑戦させられるあのロシアン・ルーレットのシーン。
しかし、僕には選択肢は無い。なにしろそこにある大きな葛籠と小さな葛籠いくつかは全てウチに来るものなのだから…。
このシチュエーションはむしろ
「浦島太郎」か。
有無を言わさず押し付けられた玉手箱、開けるとすかさずアダルトな年齢に達してしまうあれですね。ある意味玉手箱には違いないけどね。
「持てますか?」と気遣ってくれる郵便局員のおねーさんの声を背中に、局を出て駐車場へきっと端から見たら滑稽な格好で歩いたんだと思う。送っていただいた方に文句を言うつもりは無いけれど、この大きな荷物入っていた段ボールに「ムーニーマン(男の子用BIGサイズ)」って書いてあってですね。なんか近所の人に勘違いされそうでヒヤヒヤしましたよ。
家に搬入して早速中身をチェックです。
パンドラ(おむつ)の箱に入っていたのは、モニタ型プロジェクタというなんか矛盾する機能を備えた、まぁぶちゃけて言えば2WAY映写機ですね。
なんのことかわかる人は、かなりマニア度が高い人(注:希少価値はあまり無いですよコレ)。
写真にあるように、映写機の側面にビルトインスクリーンというすりガラスがはめ込まれていて、ここに映写レンズからの光をミラーで一度反転させてか ら投影すると、映像が映し出されるという寸法です。いわゆる「スクリーンプロセス」なんていう特撮方法と同じ原理ですね。こうすると明るい部屋でもテレビ のように映画が楽しめるという優れもの。
※一部のマニアの方が読まれていたら一応、ご注意。ビルトインスクリーンの前にビデオカメラを据えたところでこれでテレシネはできないですよぉ。光量が足らないことはさておいても、回転数の指定が18/24コマしかないですからぁぁぁ。
「残念っ!」
「普通の映写機と変わらねーじゃんか、斬りっ!」
(※波田陽区ってどこいった?)
まぁいいや。
とりあえず、急ぎクリーニングの必要は無い程度と判断。しかしウチに引き取られたのだから、当然(?)壊れているんですね。
大変ポピュラーな故障。
「ベルト斬り」 じゃなくて「ベルト切れ」
他には取り留めておかしなところは無いので、前回と同じくベルトの交換と行きます。知る人ぞ知る純正マニアの私といたしましては、今回もメーカに直接交渉と行きたいと思います。
おっと。びっくり、エルモのサイトがリニューアル。しかも
「お客様サポート ランプとベルトのご購入(2012年追記:ベルトの購販売は終了しています。)」
なんて素敵なコンテンツがあるじゃなーい。ショッピングカートで映写機の部品が買えるなんて素敵。
よくみると、SSLも掛かってないし、登録情報のパスワードも確認画面で丸見えだけど素敵。なんでか「FAX番号」欄にパスワードが入っていて、よ くわからないことになっていたけど、そんなことこの革新的なELMO社の対応の功績の前では、黄金虫のおならほどにも感じませんことよ。
できればカメラの部品も購入できればなぁと思いつつ、残りの荷物も開封。今回の2台は、修理目的ではなく、部品取り用。ドナーです。
動かないのを前提に超格安(数百円)で入手したんですが、8S-60の方は電池入れたらバリバリ動きますね。しかもこれほど快調なモーター音は聞いたことが無いくらい滑らかじゃないですか。これは直すしか無いですね。
分解をやめて点検に、なんと、どこも壊れて無いじゃん。レンズもファインダー以外良好。ファンダーは簡単に分解できるので全然問題ないしね。
あ!
またしてもフィルムが入れっぱなし…。最近の人は一体何考えてるんだかなぁ
そのとき、玄関のベルが鳴り
「郵便局でーす、お荷物のお届けに参りましたぁ」
って、今度は何だ??
▼ よくある質問珍問:Q&A
- [Q1]
- よくもまあ次から次ぎへと…。
なんか、その手の修理業とか始めちゃえば。 - [A1]
- 趣味の範囲では構わないんですけど、商売にするには諸経費が掛かりすぎるんですよね。今でも依頼を受けなくも無いけど、必ず成功する保証も出来ないし、部品の調達や制作には法外な費用がかかることも…。そのリスクを価格に反映すると、まず売れないですよ高すぎて。
(2004/11/1)