故障日記DX vol.19(水銀電池)

こうも連続して熱帯夜ですと、さすがにそろそろ電池切れです。

そう、今回は「電池切れ」のお話。

このところ、8mm、8mmとすっかりカメラ小僧な様子ですがゆるゆると修理作業も難航しております。
んで、あちこち直しているときに大事な事を忘れていたということを思い出したわけです。

カメラと言えば「絞り」。そう「露出計」。

テスト動作させようとしたら、絞りが動かない。よく見たら露出計の針も動いてない。

「ああ、そうか。露出計の電池が切れてんじゃん。」

カメラ修理してる人間にあるまじき爆弾発言に電池切れてんのは自分の方だと思いました。

まぁたかだか電池です。入れ替えればいい事なんですけどね。
とタカをくくっていたら、甘かった…。

そう、8mmカメラはどれも古いものばかり、そんなカメラに使われていた電池。
そう、あれだ。泣く子も黙る

水銀電池

数ある(?)ボタン電池の中でもう表街道では生産販売が行われていない、水銀電池。

その名の示す「水銀」が環境にアレなので作るの止めって言われちゃったんですよ。
環境よりも8mmと思っている自分にはかなり納得のいかないことですが、まぁ電池だし、要は「形状」と「出力」が同じなら別にアルカリでもリチウム、マンガンでもなんでもいいやって、開き直りました。

カメラによって形状はまちまちですが、ウチにある半数のカメラは、「MR-9」(写真参照)という型のもの、探してみれば、なんかジャガイモとウィンナーの国ドイツで生産しているものがあるそうで、国内でも雑作無く入手可能と聞いたので早速、ヨドバシへGO!

あっけなく(1個 105円)見つかるも、裏面の説明書(ドイツ語)を見てみてしばし考える。

「1.5V」…。

形状は確かにMR-9ですが出力が1.5Vとなると、ちょっと具合が良くない様子。正直電気は苦手でして、高校の物理で電気ができなかったがために理系進学を断念した暗い過去が頭よよぎります。

8mmに使われている「H-D」タイプの電圧は1.35V(半端だな)。これではやや高電圧。まぁ昔の機械だからこれでも動く事は動く。しかし露出 計が正しく動かないと絞りに影響が出る。8mmのフィルムは基本的にポジだからラチチュードが狭いのでちょっとの狂いが命取り。

こりゃだめじゃん。ふと横を見ると「関東カメラサービス」の電池変換アダプターがぶらぶら揺れています。

SR-44というまぁポピュラーなボタン電池を形状電圧ともに変換しちゃうなんていうとってもご都合主義な製品があるじゃありませんか。どんなところにも神様はいるもんですねぇ。と感心して手に取ると、

1個 2,900円

ええええ!そんなにすんのかよー!元の電池なんてせいぜい2~300円程度なのに、アダプタ1個でおよそ3000円なんて、カメラ1台につき1つづつ揃えたら一体いくらかかるんだぁ?

おまけにその他のタイプを使うカメラは3台とも「H-3D(4.05V)」タイプだからH-DアダプタとH-2Dアダプタ(SR-44を2個入れる)を組み合わせるしかない。そうすると1台につきアダプタ2つで電池3つかよ。

一体いくらだ?

(2,900円×2+300円×3)×3+(2,900円+300円)×5
=36,100円ナリ

なんじゃそりゃ。むききー!(←切れた)

▼ よくある質問珍問:Q&A

[Q1]
あはは、アレだねー
[A1]
質問の意図がわかりませんが…。
ウチには無いです。8mmに比べると導入費用もメンテ費も格段に高いですから。必要な時はレンタルの方がいいかと思います。
[Q2]
アレですねー
[A2]
アレですかぁ?

(2004/8/7)