故障品ばっかりの話を載せていると、まるでゴミ捨て場にでも住んでいると勘違いされかねないと思いまして、実はこんなことしているんだよっていう、言い訳みたいな事を少々。
先日までの入って来た6台の8mmカメラのうち、全くの完動機は1台のみ。
電気系、駆動系に問題があるのは残りの5台中1台。
その他は、基本的に故障でなく劣化と
「カビ」
主に劣化するのはゴムやウレタンスポンジなどのクッション材などなので、これは貼り換えればいいわけです。
他には塗装部分の劣化も多少は見受けられますが、気にしなければ構わない話。(気になるなら塗装すればいい話)
やはり問題はレンズの
「カビ」
これを取り除くのはかなり厄介で、なにしろレンズを分解しないとならないわけで、レンズ交換の可能なスチール一眼レフなどは、レンズ交換しちゃえばいい話ですけど、レンズが一体型になってしかも電動ズームとかになっている8mmカメラでは、これがすんごい厄介。
やるには、簡単に言えば、カメラ本体の分解が必要で、使われている部品もかなり変わったものが多いわけです。
昔、大学の技術センターの方に教わった教訓で、
「カメラには力のかかる部品は無い」
という言葉がありました。
無理矢理こじ開けようとしたり、無理な方向に曲げたりする学生が多かったからでしょう。
確かに精密機械ですから、変形する程の力を加えなければ動かないような部品は無いはずです。
その言葉を胸に、専用の工具でそっとなでるように扱っていますが、
まぁそう世の中甘くないですね、機構内に注してあった潤滑油が一度気化して、カメラのあちこちに固まってしまうと、長年のホコリなどとくっついて固化してしまうのです、そうなるとネジもおいそれとは回りませんのです。
そこで、レンズオープナーでも開かない、頑固なレンズには、秘密兵器。
「木槌!」
そうレンズ枠のくぼみにヘラつっこんで木槌で、いわします。
かなりの荒療治ですが、まぁこうでもしないと開かないし、手当をしないと、カビはどんどんすすんじゃうので、いたしかたないのですよ。
そんなことを毎日やっているんですよ。
ウチはただのゴミ捨て場じゃないってことなんですよ。
ちなみに分解したレンズの「カビ」ですが、どーやって取り除いているかは、
ヒ・ミ・ツ♪
(2004/7/29)