故障日記DX vol.12(Fujica ZM800)

車にて移動中にたまたま、喉が渇きまして、「お茶かコーヒーでも飲みたいなぁ」なんて街道沿いをちらちら見ながら走っておりました。

郊外の街道沿いなんてなにもないんですよ。4車線道路で幅広ですが道の脇には何も無いので、人も歩きません。人が歩かないから、ちょっとした喫茶店 なんて建つわけが無い。人が歩かないから自動販売機も無い。延々走っていると、とあるジャンク屋さんがありまして。まぁ店先に飲料の自動販売機なんかが2 台程並んでいるんですね。

「助かった」とそのお店の駐車場に入りまして、自販機に直行。ひとごこち。 せっかくだからと、店内を冷やかしに入ってみました。

一望してみてもまぁガラクタ屋としか形容のしようがないくらいガラクタ。

と、35mmスチールカメラのショーケースの一角に、でっかい黒い固まりが…。

故障日記DX vol.12(Fujica ZM800)
Fujica ZM800

「Fujica ZM800」
という札がついています。8mmカメラです。しかも

「3,150円ナリ」

まぁジャンクならこんなもんかと、思っていたら、「超美品完動機」と小さく煽り文句が打ってある。

Fujicaのカメラ自体にはあまり興味も無いし、まさかなぁと疑りながらも、せっかく寄ったのだからとお店のおじちゃんに頼んで、ショーケースから出してもらって直接チェック。

手に取ってビックリ!

キレイじゃ…ん。すげーキレーじゃん…。

レンズにも傷もカビも見受けられません。ボディーも傷と言えるようなものはほとんどないじゃんよ!

恐る恐るファインダーを除くと…。

あっかるーい!!

「あっかるーい、ナショナール♪…」

という古いCMソングのフレーズが頭を駆け巡るくらい明るい。

こんな明るいレンズ
(※ファインダーにデジカメくっつけて撮ったからピントはきてないけと、明るさは伝わるかな?)

こんな明るいレンズ見たのは、大学のころ以来かもしれません。
F1.8の明るさがそのままファインダーに来ているのです。

きっとこーゆーのを世間では「一目惚れ」とか言うんでしょうね。

即ゲットです。

店のおやじに問いつめたところ、前の持ち主は近所の映像制作会社の人(どこだよ?)だったとかで、それもあまり使っていないまま保管していたとのことでした。

ついでに8mm関連の出物は結構あるのか?と締め上げたところ、

「あるわけないだろ!お客さん運がいいんだよ」

と半ば半切れ状態で解答して下さった。(なんで切れるんだ?)
専用のケースと通常のマイクとガンマイク2本付き。

「取り説がないんだよねぇ、ごめんよ」って、そんなの無いのが常識だぜ、おやじ!

まぁ今時同時録音のできるシングル8のフィルムは手に入らないので、マイクはあっても意味ないが、こんなキレイなカメラはかなり珍しいので、満足満足。

調子にノッて、他にも何かビックリするような出物は無いかと、聞くと
すかさず、お店のちょっと若い人が出て来て

「BOSS電」

って、

いらねーよ!!そんなもん!


▼よくある質問珍問:Q&A

[Q1]
知人がリンホフという古いカメラを探しているのですが。
[A1]
ものすごく関係ない質問のようですが…。

Linhof(リンホフ)はドイツの中大判カメラメーカです。
クラッシックでも有名らしいですが現在でも、生産販売がされております。4×5版のテヒニカシリーズの場合、本体価格は70万円前後で取引されているようです。(ちなみに重さは一揃いで10kgを超えます)
同シリーズの中古相場は15~30万程度で、状態の良いものはあまり出回らないようです。
このカメラの場合は、カメラ屋を回るよりつぶれる(つぶれそうな)古いスタジオ写真屋さんが店を畳むタイミングで直接交渉して譲り受けるという形の方が手に入りやすいかもしれません。

[Q2]
じゃソビエト製のカメラはどうだ。
蛇腹のは持ってないけど、レンジファインダ式のはいくつか持ってる。古いものの方がつくりが良くて、この手のカメラとしては安い!
結構はまるよ。
[A2]
もはや何の話かわからなくなってきてますけど、
ツァイスのスーパーイコンタのコピーとは、すばらしいチョイスです(笑)。
しかしロシア製というだけでなんでかうさんくさい感じがいいですね。赤瀬川源平がロシア製のライカにはまったとかいう話も聞きますし、ロシアカメラいいかもしれませんね。

[Q3]
みんなカメラ結構好きなんですねー!!
ちなみにリンホフは4×5(しのご)では定番ですよ。
シートフィルムだから、かなり慣れないと使いにくいかも。
ファインダーも上下左右逆だしね♪
この前、知り合いのカメラマンさんがローライのバッタもんで
「海燕」って書いてある2眼レフを上海で1台3千円で買って来てました。
5台の内2台は壊れているシロモノみたいですよ。
[A3]
8mmの話のはずなんですけど…、
「海燕」っていうのは聞いたこと無いけれど、ローライフレックスのバッタもんってのは結構あるみたいですね。
バッタもん専門のコレクターもいるみたいです。

[Q4]
海燕=>Sea Gullって以前ヨドバシカメラでも売ってた。
一応日本向けは値段高いだけあって、品質はそれなりに良いもの?をだしていたらしい。
さすがに買う気にはならなかったけど。中国で買ったらきっと3000円なんだろうね。
中判だったらハッセルブラッドのコピーの、サリュートかキエフが欲しかった。これは今でも欲しいな。
コレクタってほどではないけど、バッタもん大好きです…。
[A4]
なんと!!世の中にはそんなにバッタもんが出てたんですね……。
ハッセルのコピーもすごいっすね!!またハワイ出身のケヴィンって。
私が見た海燕は漢字で書いてありました。ウソ臭さプンプンでした。
[A4]
さいですか(泣)。

(2004/7/19)